工事概要
建物種別: 木造軸組工法 2階建て家屋(一部3階建て構造)
工事内容: 建物本体解体、廃材の分別・搬出、整地
現場状況: 隣家との距離が非常に近い住宅密集地
【施工前・準備】(S__2080830_0.jpg)
工事対象は、縦張りの板壁(焼杉風)が特徴的な木造家屋です。 住宅密集地であり、隣家とも近接しているため、まずは建物の周囲にしっかりと足場を組み上げます。その上から防音・防塵(ぼうじん)効果のある養生シート(グレーのシート)で全体を覆い、近隣への粉塵の飛散や騒音を最小限に抑える準備を整えます。
2. 【屋根材の撤去】(S__2080833_0.jpg)
重機を入れる前に、まずは屋根材(スレート瓦)を手作業で丁寧に剥がしていきます。 高所での作業となるため、安全帯を装着し、足元に注意しながら進めます。この工程により、後の解体作業がスムーズになり、廃材の分別も効率的に行えます。
3. 【重機による本格解体】(S__2162695_0.jpg, S__2088978_0.jpg, S__2162698_0.jpg)
KOBELCO(コベルコ)製の油圧ショベル(SK75SRD)を現場に導入します。 先端のアタッチメントは、木材などを掴むのに適した「フォーク(つかみ機)」を使用しています。 建物の構造や周囲の電線に細心の注意を払いながら、屋根部分や2階部分から順に解体を進めていきます。
4. 【廃材の分別・搬出】(S__2162696_0.jpg, S__2162697_0.jpg)
解体作業と並行して、廃材の分別を徹底します。 建設リサイクル法に基づき、重機を使って木材、内装材、コンクリートガラなどを種類ごとに分け、トラックに積み込んで適正に処理場へ搬出します。画像では、木材を器用に掴んでトラックの荷台に積載している様子がわかります。
5. 【解体完了・整地】(S__33726471_0.jpg)
建物本体の解体と廃材の搬出が完了し、地面を平らにならす「整地」を行った後の状態です。 建物がなくなり、それまで隠れていた隣家(蔵のような伝統的な土壁の建物)の壁面が現れています。敷地内の障害物がなくなり、すっきりとしました。
💡 工事のポイント
近隣への徹底配慮: 住宅密集地での工事のため、足場と養生シートによる防音・防塵対策を徹底しました。また、重機の操作も慎重に行い、騒音や振動を最小限に抑えるよう努めました。
手作業と重機の併用: 屋根材の撤去は手作業(手バラシ)で行い、安全性を確保。その後、重機を効率的に使用することで、工期の短縮と安全な作業を両立させています。
木造家屋の解体ノウハウ: 木造軸組工法の特性を理解したオペレーターが、柱や梁の構造を見極めながら安全な順序で解体を進めました。
適正な分別処理: 解体で生じた廃材は、現場で木材・金属・プラスチックなどに細かく分別し、法令(建設リサイクル法)を遵守した適正処理を行いました。
-
場所
大阪府泉佐野市

